オーストラリアで桜が見れてワインも生産している町とは?日本と深い関係も
こんにちは、たかこです。
日本の秋は、9月~11月ですが、オーストラリアは季節が逆なので、春真っ只中になります。
この時期、オーストラリアでは桜が見る事ができる場所がいくつかあるのですが、日本ではあまり知られていません。
その中でも、お花見ができ、ワインも生産している町があり、日本と関係も。
どこにある町なのか、日本とどんな歴史があるのか調べてみました。
場所
シドニーから西に約320キロ。車で約4時間。「カウラ」という町です。
人口は約8万人。ここには、南半球最大と言われる日本庭園(ジャパニーズガーデン)があります。
またカルチャーセンターもあり人気のスポットです。
日本庭園の基本情報
出典:www.anbg.gov.au
名称:カウラ日本庭園&カウラカルチャーセンター
住所: Cowra NSW
アクセス:シドニーから西へ約320キロ。車で約4時間。交通機関がないため、車のみアクセス可。
公式サイトURL:http://www.cowragarden.com.au/
入園時間:午前8時半から午後5時まで(クリスマスを除く)
入園料:
大人$15
学生$13(ID提出必要)
子供$8
家族$40(大人2人と子供)
日本との歴史
日本とカウラの歴史ですが、第二次世界大戦に関係しており、「Cowra Breakout」(カウラ・ブレイクアウト:第二次世界大戦の日本兵捕虜大脱走事件)という歴史に残る悲惨な事件が関わっています。
ですが、学校の教科書には載っていないという悲しい事実も。
当時カウラには日本人の捕獲収容所があり、約8000人の小さな町でした。
最初はヨーロッパ兵のみで日本兵はいなかったのですが、1942年に日本兵も加わって約2000人程の収容所に。
オーストラリア側は、日本人の生活習慣の違う事を配慮し、食事も米や魚を特別用意するなど気配っていたのようですが、日本兵としての誇りを貫くため、1944年8月5日未明、日本兵は脱走。
約500名以上が脱走し、日本側231名死亡、オーストラリア側も4名死亡し、多数の負傷者が出ました。
2度とこのような不幸な事件は起きて欲しくないと、’平和’を提唱していくことを決意しました。
とても悲劇的な事件が背景にありました。
桜祭り
出典:www.canowindraphoenix.com.au
毎年桜が開花する時期(9月末)になるとカウラではお祭りが開かれます。「Sakura Maturi」(サクラマツリ)とそのままです。
以前は「Cherry Blossom Festival」(チェリーブロッサム・フェスティバル)と呼ばれていたようですが、今では、桜まつりで定着しています。
折り紙や習字教室、着物や空手のデモンストレーション、日本舞踊や雅楽の演奏、茶道(ティーセレモニー)、相撲大会等など、日本の伝統文化に触れるイベントがたくさん開かれ、まさに町は日本一色になります。
カウラには2000本前後もの桜並木があり、その距離は5km先まで並んでいます。
まるで日本の桜並木道のようで、名前も「Sakura Avenue サクラアヴェニュー」(桜通り)と名づけられています。
オーストラリアにある日本領土
カウラには小さいですが日本領土があり、カウラ市民とオーストラリア政府によって建てられた、犠牲者や収容所に収監された拘留者など500名程が眠る日本人墓地があります。
1963年にオーストラリア政府から日本に渡されました。
(だたしオーストラリア戦争墓地管理委員会が管理しているため主権はありません)
またこれをきっかけに、オーストラリアと日本の友好関係を深めるためにケン・ナカジマ氏が1979年に日本庭園を作りました。
桜以外にワインも
出典:hr-roppongi.jp
カウラでは近年ワイン作りにも力を入れており、「サクラ・シラーズ」として日本にも輸出する程。
生臭さが少なく、酸味・タンニン(渋味)がありながらも、果実味がしっかり味わえ、ボリュームがあるリッチな風味でとても美味しいです。
また桜が有名な事から、桜をイメージしたパッケージになっています。
ワイン好きには大好評のシラーズです。
「オーストラリアのお土産に買いたい食べ物やアルコールは?地元のスーパーで買える?」
最後に
オーストラリアにはいくつか桜が見れる所がありますが、立派な桜並木が見れる所はないと思います。
また並木道だけでなく、立派な日本庭園も周ってみるのも良いかもしれません。
またここで生産されるワインも美味しいので、興味があれば試飲してみてはどうでしょうか?
最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました!