オーストラリアに持ち込み禁止の食べ物は?すべて申告すべき?
こんにちは、たかこです。
オーストラリアへ来る際に、自分が食べたい食品や、現地では手に入りにくい食品、またお友達・ホームステイなどのお土産にお菓子などを持ってくるかと思います。
すでにご存じかもしれませんが、オーストラリアは、入国の際に食べ物の検査が、世界一とても厳しいと言われています。
または、食べ物を郵送する機会があるかもしれません。
どんな食品が持ち込みオッケー・禁止なのか、オーストラリアの食品検疫についてまとめてみました。
目次
どこで入国カード提出?
- 機内で入国カードをもらい、記入。
- ↓
- オーストラリアに到着
- ↓
- 入国審査
- ↓
- 出発時に預けた荷物を受け取る
- ↓
- 検疫・申告(Declair)レーンへ。
ここで入国カード提出。
検査官に言われれば食品を見せます。 - ↓
- 到着ゲートを通り、到着ロビーへ
このような流れになっています。
食品は入国カードのどこにチェック?
これはオーストラリアに入国際に記入するカードです。
食品は6,7番にチェックです。
引用元:https://www.border.gov.au/EnteringorleavingAustralia/Documents/15jap_000.pdf
オーストラリアへ食品持ち込みについて
食品すべて申告すべき?
答えはNOです!
昔は、すべての食品「飴一個」でも申告しないといけませんでした。
現在は、入国カードに記載されている品目以外の食品は、申告する必要はありません。
「これは対象になるか分からない」と思うであれば、申告しましょう。
申告が必要な食品
オーストラリアに入国する際に、申告が必要な食品です。
卵・卵製品
加工された卵製品(例: マヨネーズ、卵・卵かんすいを使用している麺(中華麺、パスタなど)、卵が具として含まれる加工食品(インスタントヌードル、のり玉ふりかけ、親子丼の素、炒飯の素、卵粥など))は、以下の条件を満たしていれば持込可です。
a) 常温で6ヶ月以上保存可能であること
b) 商業的に製造・包装された製品であること
c) 1kgもしくは1リットルまでの量であること
d) 持込または郵送しようとする本人の個人消費目的であること
乳製品
乳製品は、国際獣疫事務局(OIE)および豪州政府農業省が口蹄疫の清浄国と認めた国・地域で生産、加工された製品であれば持込可です。個人消費目的の場合、固形の乳製品は10kg、液体は10リットル、液状の濃縮食品は2リットル、乾燥食品は2kgまで持込が許可されています。
また、乳児同伴の場合に限り、上記の制限量に加え、ボトルに入れた調乳済みミルクおよび開封済みのベビーフード1個も持ち込めます。
参考情報: OIE口蹄疫清浄国リスト
- 乳児用粉ミルク: 10kgまで持込可。乳児同伴時のみ、左記に加えて調乳済みのミルク1瓶も持込可。
- 離乳食: 未開封の市販品で、常温で6ヶ月以上保存可能な製品は可。乳児同伴時に限り、開封済みのものでも1個まで持込可。
肉および肉製品
肉製品は常温で6ヶ月以上保存可能な市販の缶詰、レトルト、瓶詰め製品であれば持ち込めます。
肉由来のエキスやブイヨンを使った製品(カレーやシチューのルウーなど)は、肉片や動物性食用油脂(牛脂、豚脂(ラード)など)が含まれていない製品であれば持込可です。
口蹄疫清浄国で生産されたジャーキーなどの干し肉(商業的に製造され、長期常温保存可能な市販品に限る)は、個人消費目的で持ち込むのであれば1kgまで持込可です。
魚
サケ科以外の魚・魚製品は、内臓及び頭を除去してあること、常温保存可能な(開封するまでは冷蔵・冷凍の必要がない)製品であること、食用のみに用いられる製品である(家畜飼料等に転用されない)ことが確認できれば、持込を希望する渡航者本人が携行している場合に限り5kgまで持込が許可されています。煮干等の小魚であっても、内臓と頭が付いている魚・魚製品を持込む場合は、事前に輸入許可を申請・取得する必要があります。
サケ科の魚・魚製品については、商業的に製造され十分に滅菌加工された缶詰、レトルト、瓶詰め製品は持込可です。また、缶詰等の滅菌加工が施されていないサケ科の魚・魚製品であっても、頭と内臓を除去した切り身(一切れ毎の重量が450g以下であること)、頭と内臓を除去して塩漬け、乾燥、燻製にした製品、およびその他の高度に加工された製品は持込可です。
明太子、キャビアのような魚の卵は、商業的に製造・包装された市販品(未開封)であれば、サケ科のもの以外は持込可です。ただし、サケ科以外の魚であることが明記してある必要があります。顆粒・粉末のだしなど、魚由来の調味料は持込可です。
- 魚由来の風味調味料: 未開封の市販品
- 例:鮭と昆布を煮た燻製北海重ね巻き(写真有:2018年に持ってきました)
種やナッツ
食用の種子の持込条件は、栽培用種子と同様に植物の種類毎に個別に規定されています。詳しくはバイオセキュリティ輸入条件データベース(英語のみ)でご確認ください。商業的に包装されている生の(未加工の)ナッツについては、殻が取り除かれていれば、2kgまで持込が許可されています。
商業的に加工(ローストなど)・包装してある種子およびナッツは持込可です。
野菜・果物・穀物
これにはアジアの薬草(漢方、生薬など)も含まれます。ドライフルーツおよび乾燥加工した野菜は、種、根、皮などが含まれておらず、申告の上検査で問題が見つからなければ持ち込めます。ただし、乾燥していても未調理の豆や穀物は持ち込めません。製粉されていれば持ち込めます(例: 大豆、小豆、胡椒など)。
穀物で外皮が取り除かれていないものは、事前に検疫処理を施し輸入許可を取得しなければ持ち込めません(例: 玄米)。ぬかは持込可です。完全に精米してある米は申告の上、10kgまで持ち込めます。
- 米: 市販の未開封のもので脱穀してあれば可。白米は可。玄米は事前に輸入許可の申請・取得が必要。
- 調理済み白米および玄米: 未開封の市販品で、常温で6ヶ月以上保存可能な製品は可。
- 小麦粉・そば粉: 製粉してある未開封の市販品
- 豆類: 高度に加工してあるものは可。乾燥しているだけでは不可だが、挽いてあるものは可。
- ふりかけ: 未開封の市販品
- カップ麺、インスタント麺: ラーメン(卵が10%以上含まれている麺)はインスタント製品で、長期常温保存可能であれば可
- 梅干、漬物
- うなぎ: レトルトパックなど常温保存可能な製品で、内臓処理がされていれば可。
実例
オーストラリアに持ち込める食品一例です。
- マヨネーズ
- ちゃーはんの素
- インスタントラーメン
- のり玉ふりかけ
- カレーやシチューなどのルウ
- 鮭入りふりかけ
- コンソメ
- 昆布だしやかつおダシ
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申告が不要な食品
基本的に、入国カードの申告対象になっていない食品です。
- 海藻: 焼き海苔、乾燥わかめ、昆布など乾燥のもの
- 市販の菓子類全般: 卵が入っている焼き菓子は、十分に加熱加工されており常温保存可能な市販品(例:バームクーヘン、ビスケットなど)
- 柿の種などの、ナッツとお菓子が混ざっているお菓子(ナッツがローストされているため、発芽のおそれがない)
- お茶系
- そば・うどん
- 醤油・味噌などの調味料
食品の状態
オーストラリアへ食品を持ってくる際に、すべて
- 商業的に包装してあり(スーパーなどで買ったもの)
- 未開封のものであれば大丈夫
であることが条件です。
個人で作って、瓶詰等にし、包装して・・などはダメです!!
(稀に、「大丈夫だった!」と書いてあるサイトなどがありますが、基本ダメです)
体験談
私は、過去に様々な食品を持ってきています。毎回スーツケース一杯です。w
昆布、さきいか、乾燥きのこ、寒天、もち、ゴボウ茶、おかかふりかけ、粉末わさび、とろろこんぶ、糸寒天、即席だし、鰹節、乾燥にぼし、乾燥小エビ、きな粉、はとむぎきな粉、十六種麦茶、緑茶、宇治茶、みそ、梅干し、麹、塩麹(液体)、小麦が入っていない醤油、みりん、日本酒、塩辛、10割蕎麦、羊羹、柚子コショウ、シークワサー、ひじき、塩辛、国産焼きのり、青のり、ブルーベリー・リテインサプリメント、栗羊羹、白い恋人、柿の種、味付きポテトチップス、黒酢、ごま油、ニンニク入り七味、大豆入りスパイス、抹茶や桜味のチョコレート、黒豆入りなどのお煎餅など。
私は毎回申告しています。
乾燥煮干し、乾燥小エビなどがあるからです。
機内食を含むレトルト食品等の加工食品とありますが、機内で出されたパンやお餅は、大丈夫でした。
飴・ガム・黒酢・ごま油、羊羹、ポテトチップスなどは、カードの6,7番の項目にはないので、申告しなくても大丈夫です。
正直、「今じゃ、オーストラリアで買えるよ」というような物も持ってきました。(^^;)
ただ単に、そのブランドが好きというのもあります。
味噌、梅干し、醤油、みりん、黒酢、ごま油、海苔、緑茶など、日本食・アジア食材店で買えます!
さらにはキューピーマヨネーズなど、coles,woolworthsなどの大手スーパーでも、買えるようになりました!!
値段は張りますが・・・
出典:www.woolworths.com.au
オーストラリアの料理番組でも、時々使われています。w
ちなみに、上記のものをもってきて、没収されたものはありませんでした。
持ち込み禁止の食品
オーストラリアに持ち込み禁止の食品は以下の通りです。
卵、卵製品、乳製品
- 卵そのもの(生卵)やゆで卵
缶詰以外の肉製品
- 肉が入っている月餅
- 全ての種類の動物の肉。生、乾燥、冷凍、調理済み、薫製、塩漬け、保存肉でサラミ、魚肉ソーセージ(ラード使用のため)
- 鳥釜飯の素、麻婆豆腐(鶏肉)
- チャーハンの素、魚肉ソーセージ(ラード)
- 肉入りの麺
- 中華三昧(ラード)
- とろみハオ麺(豚肉エキス、ラード)
種子やナッツ類
- 小豆、大豆、赤豆等の未調理の豆・種子等
- 米、シリアル用穀物、ポップコーン、未加熱のナッツ類、栗、松ぼっくり、粒餌、正体不明の種子類、一部の販売用種子類、果物・野菜の種子
- 種子でできた装飾品(ギフト用包装に飾りとして使われる物等)
生の果物や野菜
- リンゴ、バナナ、柑橘類、核果類等、全ての生及び冷凍の果物・野菜
- 自家製種入り梅干し
お菓子
- 生の植物が使われている菓子(桜餅、柏餅など)
実例
牛肉入りエキスパウダーを、ごまかして持ってこうようとして、没収された人がいます。
特に、豚の絵が缶に書かれていませんでした。
検査官は基本的に漢字が読めません。
が!日本人だけでなく、中国人などのアジア人も、
「肉」「卵」入り商品を大量に持ってくるようになり、この漢字を見ただけで分かるようになったのです・・。
検査官賢くなりました(笑)
検査官によっては、紙に「肉」「卵」とか書いて、照らし合わせてチェックする事もあります。
検疫が厳しい理由は?
何故オーストラリアが、こんなに検疫が厳しいのかと言うと、
固有の動植物が多く、固有の動植物を保護するため、また環境を保護するためです。
なので、BSEなどの病気の発生を防いでいるのです。
ですが、魚や海藻の食品には対しては、検疫は甘いです。
理由は、海は繋がっているからです。
しかし、土はその州によって違い、住んでいる虫なども違ってくるので、卵・肉・果物・野菜に対してとても厳しいのです。
(卵は鶏、肉は牛など。いくら草や穀物などを食べているとは言え、結局は、土に生きている生物や、土から生えてきている物を食べているため)
なので、オーストラリア国内線を利用したり、他州から他州へ移動(車など)したら分かると思いますが、
他州から他州(例えばアデレードからパース)への生の果物・野菜など持ち込みなども禁止
されています。
車などでの移動の場合は、州のボーダーラインで、看板を見かけ、ゴミ箱も設置されています。
(違反すると、5000ドル!日本円で約40万円以上の罰金です!!^^;)
出典:https://open.abc.net.au/explore/22260
飛行機内は、アナウンスもあります。
「厳しい検疫のため、生の果物などは持ち込み禁止です」というように、しっかりアナウンスします。
そのくらい厳しいです!!
申告せずにウソをつくとどうなる?
黙って持ちこもうとしたり、バレるのを恐れて、ウソの供述をした場合・・
警告
を受けます。
ラッキーな場合ですね‥‥w
警告だけだと、良いのですが、全ての人がラッキーとは限りません。
「$340ドルまでの罰金」か、
最悪の場合、
「逮捕され、法廷で争う事になり、何百万円という高額の罰金や懲役○年」
などの罰が科せられます。
検疫犬もよく回っているので、「騙し」は、結構難しいです。
しかも!
パスポートナンバー等を控えられるので、次回オーストラリアや他国へ入国する時に、要注意人物として記録が残り、影響が出ます!!
検査は検査官によって違う?!
やっぱりオーストラリア・・・と思う場面です。w
結構アバウトな検査官から、しっかりチェックする検査官までいます。w
友達や私の経験から話をします。
私の場合は、メルボルン空港、パース空港、シドニー空港の3つを過去に利用しています。
メルボルン空港
検査官Aの場合:レーンに並び、スーツケースを台にのせて、「何申告しますか?日本人?梅干し?みそ?」と聞かれ「ハイ」と答えました。
「あ、じゃあいいよ」と言われ、スーツケースを開ける前に終わり、スルーでした。w
検査官Bの場合:申告レーンに並び、同じくスーツケースを台にのせました。
「何申告しますか?」と聞かれ、「乾燥わかめとか、乾燥煮干しとか」と返答し、スーツケースを開けて、
隅から隅までチェック。
特に煮干しは、じっくり触って凝視。ですが、特に問題はなく、検査は終りました。
パース空港
検査官A&B:スーツケースを取る前に2回、違う検査官にチェックされました。
検査官A:「申告する物ありますか?」と聞かれ、「乾燥ワカメとか、お菓子です」と返答。
それで終了でした。
検査官B:「生の果物や肉類は?」と聞かれ、「ないです」と答えたら、「じゃあオッケー」と言って、それで終わりました。
その後、スーツケースをピックアップをし、そのまま出口へ向かいました。
シドニー空港
申告レーンに並び、実際にスーツケースチェックに入るまで、3人の検査官にチェックされました。
(上記の入国カードを見ただけでした)
実際、検査台に近づいたら、検査官が「何を申告?持っているの?」と聞いてきて、「乾燥わかめ、乾燥かつおぶし」と言いながら見せたら、「ああ、乾燥物ね」と言ってきました。
そのまま私は、「生の食品や肉はありません」と数回リピートしたら、「肉ないんだね?」と聞き返してきて、「ないです」とはっきり答えたら、「じゃあいいよ」と言われ、終わりました。
私の友達などは、ケアンズ空港、メルボルン空港、ブリスベン空港やゴールドコースト空港を利用しました。
簡単にスルーさせてくれた検査官もいれば、私がメルボルン空港で体験したように、じっくりと隅から隅までスーツケースをチェックした検査官もいます。
特に、「ケアンズやゴールドコースト空港では、隅々チエックされた・・。しかも、手に「牛」「卵」と書いたペーパーを持っていた」と、言っていました(苦笑)
ケースバイケースなので、こればっかりは運・・かもしれません。^^;
補足
食品が少ない場合は、手荷物でも良いですが、もし食べ物に液体が入っていて100ml以上場合、スーツケースに入れましょう。
最後に
オーストラリアの食品に対する検疫は、本当に厳しいです!!
ですが、このくらい厳しいおかげで、BSEなどが広まらないので、有難いです。
結局の所、食品を申告する、しないは個人の責任です。
「すべて「NO」で通る!」という人もいます。
ですが、わざわざウソをついてまで食品を持ってきて、没収・罰金などの辛い目に合い、せっかくの海外生活を台無しにするくらいなら、きちんと申告して、楽しい思い出を作りたいですね。
2018年に日本へ一時帰国したさいに、オーストラリアへ持ってきた食べ物を公開しています!没収になりそうな食品も持ってきてしまいました・・・。没収覚悟で検疫に臨みました。検査員とのやり取りも書いているので参考にしてみて下さい^^
また食品を持ってくる際には、きちんとしたパッキングテクニックが必要になってきます。とくに、味噌や梅干し、ごま油など、匂いがきつい、シミになりやすい、油系は、袋から漏れてスーツケースについてしまうと、掃除が大変です。
匂い・シミがしっかりとスーツケースに残ってしまい、最悪な目に会います。包装の失敗談も含めて、きちんと厳重に包む方法を公開しています^^
最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました!
Comment
初めまして、こんにちは。
入国カードや申請が必要なものなど、大変参考になりました。
留学ではなく旅行でゴールドコーストへ行くのですが、どこを探しても分からなかったので、もしお分かりになれば…と思い、こちらで質問させて下さい。
預け荷物に入れるのであれば、200mlパックの野菜ジュースなどは持ち込みOKなのか不安になりまして…。
生の野菜に含まれるのでしょうか?それとも加工品としてOK??
もしご存知でしたら教えていただきたく思います。図々しくすみません。
ユリさん
ブログを読んで下さりありがとうございます。お返事が遅れてすみません。
ご質問にお答えしますね。
200mlの野菜ジュースであれば、預け荷物になります。
持ち込み可能です。生(例えば生のトマトやきゅうり)ではないので。加工品に入りますよ。
これからもブログを宜しくお願いします。